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(一社)大阪医療機器協会 千種会長 2024年頭所感
<2024年「年頭所感」>
新年明けましておめでとうございます。
まず、昨年最大の話題は阪神タイガースの38年ぶりの日本一です。別チームのファンもおられるかも知れませんが、オリックスバッファローズとともに関西経済を盛り上げたことには誰も異存はないところです。流行語大賞にも選ばれましたが、A.R.Eと選手に優勝を意識させずに基本的な守備強化やフォアボール選び、選手の評価や起用などに岡田流で勝ち星を重ね、ついに優勝。お祝いすると共に、彼我の違いは有れども基本を大事にすること、人材の起用法など見習いたいし、強運にもあやかって新年をスタートしたいと思います。
さて、ようやく新型コロナが第5類になったことで、医療介護の過敏な現場を除いてほぼ通常に生活が過ごせるようになりました。しかし日本人独特の潔癖さかも知れませんが、海外とは大きく事情が違っています。日本からの海外旅行者数は元には戻っていない中、海外からのインバウンド旅行者は観光地に溢れ、オーバーツーリズムという弊害まで起きています。早く私達日本人も気持ちを切り替えて周回遅れを取り戻して行かなくてはと思います。年末に10年7億ドルで大谷翔平さんがドジャーズに移籍したニュースで驚きましたが、さらに驚いたのが年俸は低く抑えて、残りは10年してから後払いだということです。メジャーには選手の契約金の総額が一定の金額を超えるとぜいたく税という税負担が増えるのでそのようにするとのことでした。やはりここでも税金が要因であったことに年末の恒例の今年の漢字が「税」であったことが重なりますが、11年後から10年間の後払いという契約が出来るアメリカの楽天的な経済感覚が日本人には信じられません。少しは考え方を変えて、目の前の良くないこと悪いことばかりに捉われることから離れ、少し遠く、広く、公平に物事を見る目も持ちたいものだと感じます。
新型コロナを乗り越えたと思えば、ウクライナ侵攻、そしてパレスチナ侵攻と戦争が続いています。さらには気候変動による温暖化、大地震による大規模災害が世界中で起きています。世界中が不安定で先が見通せない状況ではあります。日本への影響も計り知れないほどですし、国内にも人口縮小という最大の問題もあります。それでも日本の景気は決して悪くはありません。中小企業の景況はコロナ前に戻りました。一昨年からようやく賃金が上昇、物価も上昇しています。遅れながらもデフレ状況か脱しようとしています。内外の問題、人手不足、物価高騰をマイナスに捉えて嘆くより、どう解消するかを考えるべきだと思います。
大阪では2025年に万博が行われます。不安や言いたいことはあるかもしれません。しかしせっかくの国際的な見本市ですから、日本の真の実力を見せる場として、今からでも何かやってみようではありませんか。日本の科学、医療の実力は決して低くは有りません。自動車や家電品など中国や新興国、グローバルサウス諸国にシェアを渡したものもありますが、使われている最先端の半導体の製造は高品質な技術とプロセスと優秀な人材により生み出されるものであり、潔癖とまで言われる綺麗好き日本人でしか実現出来ません。まさしく、ピンチをチャンスに変える機会にして、自信を取り戻しましょう。
今年は協会活動を通常に戻し、他団体、行政、官庁、学術機関と業界、業種、地域、世代を超えて連携し、次世代と新たなスタートアップを「つなぐ」協会を目指し改革を加速します。原点を見失うことなく、持続可能な未来に向かって、「健康」「医療」「福祉」の市場に対して様々な課題解決と価値創造に挑戦して行くことをお誓い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
さあ、新しい1年をスタートしましょう。
一般社団法人大阪医療機器協会
会長 千種康一